ラブレター/Love Letter(2012)
ゲームデザイナー:カナイセイジ
:20分 :10歳~ :2~4人

『ラブレター』ケン・ニイムラ版
『ラブレター』は兵士や騎士などお城の協力者の力を借りながら、王国の姫に恋文を届けることを目指すゲームです。
ラブレターを届ける権利が与えられるのはたった1人。物語の主人公は2人もいらないのです。

ゲームの準備
16枚のカードとハートのトークンを使います。
カードをよく混ぜプレイヤーに1枚ずつ配り、1枚のカードを裏向きのままゲームから除外します。
カードの効果
自分の番になったら山札からカードを1枚引き、手札の2枚のカードの内どちらかを公開してその効果を使います。
カードは全部で8種類、それぞれ1~8までの強さと特有の効果を持っています。ここでは特徴的なカードの一部をご紹介します。
兵士
強さ :1
カード枚数 :5
16枚中5枚と一番多いカードです。
例えば「あなたは僧侶です」と、誰か1人を指名して言います。言われた人は「正解です」「違います」と結果を伝えて、正解ならゲームから脱落します。
騎士
強さ :3
カード枚数 :2
手持ちのカードで数字の勝負を仕掛けるカードです。強さが同じの場合は、どちらも脱落しません。
僧侶
強さ :4
カード枚数 :2
使用中は他のあらゆる効果をブロックする便利なカードです。
効果発動中は僧侶の効果がわかるようにカードを横にするといいでしょう。
大臣
強さ :7
カード枚数 :1
強さは7とトップクラスですが、手札の合計が12以上になった瞬間に脱落してしまう厄介なカードです。場に出しても特に効果はありません。
姫
強さ :8
カード枚数 :1
強さは最強のカードですが、表になった瞬間に脱落してしまいます。姫は最後まで大事に守らなければなりません。
ゲームの終了
脱落してしまったプレイヤーは、必ず自分の手札を公開しなければいけません。自分の手番が終わったら左隣のプレイヤーの番に移ります。
ゲームは以下のどちらかの条件が満たされた時に終了します。
- 誰かが最後のカードを引き、そのターンが終了した時
- 一人を除いて他のプレイヤーが全員ゲームから脱落した時
ゲームに残っているプレイヤーはお互いのカードを公開します。一番強いカードを持っているプレイヤーの勝利となります。
最後に残ったプレイヤーの勝利となります。
1ゲームに勝利したプレイヤーはハートのトークンを1つもらいます。
カードを配り直してゲームを続け、いち早く3つのハートトークンを集めたプレイヤーの勝ちです。
ここがポイント!
カードを引いて2枚のカードのどちらかを選んでプレイする。たったこれだけなのに、ギュギュッと濃縮された熱い駆け引きが楽しめるゲームです。
カードの効果を上手く使いながら相手のカードを絞っていき、兵士を使って相手を脱落させるのが基本的な戦術です。
脱落した人のカードからも残りのカードを推理することができます。カードは全部で16枚しかないので、だんだんと残りのカードの在りかが予想できてくるわけです。
「よし次こそは…!」と意気込んでいると大臣がやってきて、即脱落!なんてこともよくあります。
お互いの情報を探り合いながら「手持ちのカードを交換するか、いやここはあえて変えずに勝負してみるのか…」と激しい心理戦が楽しめます。
きょーみ
おわりに
カードを混ぜて1枚ずつ配るだけなので準備も簡単!パパッとできて、しっかり遊べる、ゲームにあまり慣れていない方にもおすすめできるカードゲームです。
私が今回紹介したのは、漫画家であるケン・ニイムラさんがカードのイラストを手がけたバージョンです。可愛くて抜け感のある絵が気に入っています
太いラインと凛々しい表情が特徴のオリジナルバージョンはこちらです
2014年にドイツ年間ボードゲーム大賞作品にノミネートされたことで、一躍有名になりました。日本人作家のゲームが海外で高い評価を得られるのは嬉しいですね。
4人で遊ぶのがおすすめです。よくできた日本産ゲームを是非遊んでみてください。
バリエーションルール
『ラブレター』の2人用バリエーションルールをまとめました。こちらも合わせてご覧ください。
