博士の愛した数式
小川 洋子

交通事故の後遺症で80分しか記憶が持たない数学者の老人と、家政婦として働くことになる母、そして子の物語。会う度に記憶がリセットされてしまう博士とのコミュニケーションは難しく、実際何人もの家政婦が辞めていったと言う。試行錯誤する中で、親子と博士をつないだものは数学だった。数式の美しさ、人に寄り添う温かさが感じられる一冊。